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古地図で楽しむ神戸

著者: 編著者: 大国正美

本体価格: \1,600(税別)
サイズ: A5判並製 156頁
ISBN: 4-8331-0187-5
発行年月: 2019年12月刊

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■内容説明

歴史と伝説が何層にも積み重なってきた神戸のすがたを、さまざまな古地図や絵図の読み解きで明らかにする。文字情報だけではわからない街道や自然景観の変遷、港町の情景、近代文学者たちのまなざし……。あなたの知らなかった神戸がここにある。
 

■目次

はじめに 大国正美

本書の関連地図


[Part 1] 色と形でみる町と村 大国正美

方形と楕円で表す町と村  慶長と元禄の「摂津国絵図」
最高傑作の地図帳に描かれた街  「国郡全図」
希代の地図考証家が描いた景観  森幸安の「摂津国地図」
摂津は中世城郭の宝庫  「摂津国名所旧跡細見大絵図」
二人の殿様、色で示す支配地  「中野村絵図」
色で表す寺社、北部に街並み  「摂津国矢田部郡福原庄兵庫地図」
変わる西国街道や有馬道  深江と住吉の「村絵図」
転用される温泉街地図  「摂津州有馬郡湯山図」
学び舎の進出待つ高台の新田  「水車新田絵図」
段々の田園が異人館街に  「摂州神戸山手取開図」
地図にみる明治の改変と温存  「神戸港測量地図」
連続する民家、元からの町  「二茶屋村・走水村絵図」


[Part 2] 海と山と川の風景 大国正美

海中の軍事情報が満載  「正保摂津国絵図」
六甲山中にも一里塚  摂津と播磨の「天保国絵図」
山の恵みで生きる  「本庄・山路庄全図」
山の共有と分割を描く  「六甲谷川上流部絵図」
レジャーと共存の密教拠点  「行程記」
色と線で示す殿様の山  「北野村山絵図」
六甲の急流、水害と闘って  篠原・中野の「普請絵図」
付け替えられた川  「生田村絵図」
領有争った平地の山  「和田岬附近ノ図」
山切り崩し宅地開発  「高取山山論裁許絵図」
川と池が織りなす田園風景  「板宿村絵図」
山裾に構えた城跡の里  「大手村絵図」
荒地再開発を大幅縮小  西須磨村の「起返願絵図」


[Part 3] 歴史と伝説の舞台 大国正美

海と結びついた征服伝承  「古事記」・「日本書紀」
都人の海の玄関口  「万葉集」
忘れられた古代豪族の王  「大和物語」
都人の残した風情  「古今和歌集」と在原行平
周縁地域と交わる王朝文学  「源氏物語」
滅びの美学の舞台  「平家物語」
時代ごとに読み直される英雄  「太平記」
初代英総領事が見た町並み  「大君の都」


[Part 4] 古地図で読む近代文学 水内 眞

新開地で見た情景  横溝正史『探偵小説五十年』
異国情緒のメリケン波止場  今 東光『悪童』
鈴木商店焼き打ちを活写  城山三郎『鼠』
横溝正史と「元町ぶらり」  江戸川乱歩『悪人志願』
神戸駅で途中下車  林芙美子『放浪記』
夏目漱石ともゆかりの地  田宮虎彦『神戸 我が幼き日の…』
心もぬかるむ移民坂  石川達三『蒼氓』
旧居留地から北野へ  堀 辰雄『旅の繪』
少年時代の港町情景  陳 舜臣『三色の家』
六甲山越えは大パノラマ  田山花袋『温泉めぐり』
高浜虚子が見た須磨での保養  正岡子規の俳句
疎開して書いた出世作  山本周五郎『須磨寺附近』
関西学院から見た神戸  稲垣足穂『カフェの開く途端に月が昇った』
文豪が見た阪神大水害  谷崎潤一郎『細雪』
焼跡に立つ御影公会堂  野坂昭如『火垂るの墓』


参考文献

おわりに 大国正美
 
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