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■内容説明
片山潜、賀川豊彦、岡本利吉など、明治から戦前昭和にかけて、「消費」に光をあてることで下からの社会変革を夢見た活動家たち。彼らの思想と実践が指し示す現代への〈問い〉を明らかにする。
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■目次
序 章 消費組合の再生に向けて
1 生産と消費6
2 消費と競争
3 システムとアソシエーション
4 原点としてのロッチデール
5 日本の経験(一)共働店から新興消費組合へ
6 日本の経験(二)実践家や理論家たち
7 消費組合の再生に向けて
第1章 「東洋経済」における片山潜
1 二度の「日本脱出」
2 「東洋経済」と片山潜
3 「東洋経済」における片山の思想とその構造
4 何を学ぶか―「脱出」の果ての片山再評価
第2章 消費組合としての「共働店」
1 「共働店」前史
2 高野と「共働店」
3 片山と「共働店」
4 「内地雑居」を巡って
5 市街地購買組合
6 両者の日本脱出
7 何を学ぶか―「消費」を問う枠組み
第3章 日本における消費組合思想の源流―現代に生きる明治社会主義
1 明治社会主義における消費組合運動の思想と実践
2 明治社会主義以降の消費組合運動の方向
3 何を学ぶか―社会運動における「教育」の意味
第4章 岡本利吉と消費組合運動―「美」と「共働」の原コミュニタリアン
1 「共働社」と岡本利吉
2 「自治」、「立憲」、「組織」の消費組合思想
3 何を学ぶか―「生活」と「地域
第5章 賀川豊彦の協同組合における思想と実践―M・ヴェーバーの磁場において
1 今、賀川豊彦を考える
2 賀川の社会運動と協同組合
3 協同組合のなかの消費組合
4 何を学ぶか―「愛」と社会運動
第6章 保険思想と協同組合論―岡本利吉と賀川豊彦
1 「保険」問題へ
2 岡本利吉の「積立労働保険」
3 賀川豊彦の協同組合保険論
4 両者の陥穽
5 フェビアン社会主義の保険論
6 国家との関係
7 何を学ぶか―政治経済における消費者民主主義と生産者民主主義
第7章 消費組合運動の諸潮流と論争点―現代消費社会を射程に
1 オウエン、ロッチデール、フェビアン
2 モスクワ型消費組合
3 日本の消費組合運動
4 消費組合運動理論の系譜
5 何を学ぶか―「経営」と「理想」、「生産」と「消費」
第8章 消費組合論争史の諸相
1 初期消費組合理論の磁場
2 本位田の「消費」への着眼
3 那須の「協同組合主義」
4 東畑の「特定顧客関係と顧客企業者の同一性」
5 近藤の「商業利潤の節約」と「抽象化された消費」
6 近藤とロッチデール原則
7 反産運動をめぐって
8 何を学ぶか―安心、安全のダウンサイジングとロッチデール
あとがき
引用文献
事項索引
人名索引 |
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