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脱・田中康夫宣言
変革知事よ、どこへ行く

著者: 樺島秀吉 著

本体価格: \1,500(税別)
サイズ: 四六判上製 264頁
ISBN: 4-8331-1060-1
発行年月: 2003年3月刊

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■内容説明

田中康夫は自らを改革できるのか――。大胆な発想を持ち込み、新しい知事像の代名詞となった田中知事。待ったなしの改革を迫られる長野県の現実を、彼はどこへ導こうとするのか。知事・田中康夫の2年3カ月を地域の視点からレポートし、その功罪を検証する。
 

■目次

はじめに

序 章 「民主主義再生」の実験結果
二年後の県議会本会議場/3つの「おや?」/
長期ビジョンはあるか/レトリックからトリックへ
虚像と実像/実験はプロのすること

第一章 空白の一年四カ月
「枠組み」だけの代替案/傍観していただけ
「脱ダム宣言」したのはだれか/流域の市町村長にも知らせず
政治責任の自覚はあるか/「脱ダム」は道半ば/「記憶にない」河川改修単独発言
国とはケンカせず/改革派知事批判し孤立

究極の首長 国と闘いダム中止を勝ちとった藤田恵・徳島県木頭村長

第二章 金魚鉢のなかのブラックボックス
談合問題が影を落とすダム論議/意見集約できなかった答申
理由なき結論/委員の意見書まで非公開に/ダムなしの結論ありき
浮かんで消えた「第三条」/特別顧問を「再利用」
二〇日で変わった判断/突然の凍結発表

第三章 翻弄される民意
居心地いいところだけの現場主義/議会が代表する民意の怪しさ
長野県議会は民意を反映しているか/対話路線の裏で対決姿勢
巧みだった選挙戦術/非妥協が美点/中央政界は無視
田中氏支持の中身/長野市にみる「田中離れ」現象
知事の姿勢で議会も変わる/民意づくりにメディア利用/メディア「統制」も

究極の首長 執拗なまでに行政を監視する後藤雄一「世田谷行革110番」代表

第四章 分権の視点なき意識改革
いらだち/「大勝」のツケ/なんのための協約
情実人事のおそれ/意識改革できない職員を追い出す
市町村派遣の目的は「丁稚奉公」/地方分権は念頭にない
不自然に軽い処分/抜てき人事と内部告発
「県民」を盾に判断を押しつけ/「あとはお任せ」の白紙委任か

第五章 「日本のスウェーデン」という賭け
七年後の長野県/目指すべきはスウェーデン
スウェーデンの実像/違いすぎる前提条件
長野県経済がもつか/高知県発の一・五車線的整備
森林整備で和歌山県が全国発信/職員給与を削って「長野モデル創造枠」確保
遅かった財政再建/自主課税の準備もナシ/雇用創出は「お駄賃」

終 章 功名心という私利私欲
広告塔の正体/突然の多選自粛条例/多選自粛条例の狙い
アイデアだけの脱ダム債/石原都知事との共通点/改革者は自分だけ
バランス感覚の悪さ/すべての結果責任を負う覚悟

〈巻末資料〉
 
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