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■内容説明
超高齢社会をどう乗り切っていけばいいのか。その処方箋は〈地域づくり〉しかないという著者が、時々の時代の断面に即して考えたこの国の医療と介護、そして私たちの未来。「中日新聞」の好評連載「長寿の国を診る」を1冊に!
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■目次
はじめに
T 高齢社会を乗り切るために
高齢者の生活を支えるために必要な専門性/在宅医療の将来/超高齢社会に向けて
U 長寿の国を診る
●2005年
医療とは苦痛を取り除く「なりわい」である/ 国民の批判にどう応えるのか/介護に正面から向き合うしかない/人を大切にする社会を目指そう/世代を超えた共存・共生のためには?/「65歳基準」では高齢者の元気を奪う/認知症対策の取り組みはどうなっているか/科学の頭が通じない高齢者医療/「その時」気持ちよく死を迎えるために/子供から借りた地球/行政改革の波にため息が出る
●2006年
本物の政治が求められている/「人生とは何か」を考えてほしい/在宅医療の質をどう高めたらよいのか/楽観できぬ高齢者医療のゆくえ/〈死の選択〉言葉を超越したところにある/老人の孤独死を許さぬ国にしよう/医療資源は有効に利用されなければならない/世代間で支え合う社会のために/互いに支え合う街をつくるしかない/寿命延長のもたらすもの/手遅れ前に医療資源の適正配置を/地球より重い「自分」の命/高齢社会の「愛知モデル」のために
●2007年
地域医療は地域で守ろう/格差なき医療は「豊かさ」なのである/地域ぐるみで医療を守る/医者の使命感を支えているもの/「自然な死」をかなえよう/許すことができないコムスンの不正/胃瘻と尊厳という新たな難題/地域互助には行政の力が必要だ/医療危機には根治療法が必要である/キレるお年寄りが増えている/格差社会が孤独死を招く/高齢社会にたちこめる未来への不安
●2008年
写経を始めてみませんか/一緒に守ろう地域医療/長生きを喜べる社会に必要なものは?/医療制度の徹底議論を求めたい/本人意思重視が尊厳を守る/川柳から見えてくる高齢者の不安/地域で支援したい高齢者医療/医師の適正配置は難しい/信頼がなければ医療は崩壊する/「うば捨て山」をどう防ぐか/疑問感じる二兆円の使い道/医療の危機に処方箋はあるのか?
●2009年
「抗加齢」より「幸加齢」を目指そう/命を守るための制度をつくる/食べるために生きるのだ/医療は病気を治すこと?/介護への投資は効果的に/医師派遣に問われる本気度/医療は誰のための何のため?/高齢大国の設計図を描け/食欲をとるか長生きをとるか/「長生き」の中身こそ議論が必要だ/高齢者の異常な死が増えている/医師全体がまとまる好機だ
●2010年
日本は超高齢社会のモデルにならなければならない/「年寄りは寝るな」の秘密/新しい組織での再出発/看護師の職能を見直すべきではないか/「人助け」の名で金もうけとは…/リーダーに必要な不幸への想像力/まるで白昼夢だった「行幸啓」/行き過ぎた個の尊重/ 増える延命のための「胃ろう」/ 医療も検察も崩壊危機である/時代に合った医療計画が必要である/素晴らしき超高齢社会のために
●2011年
高齢社会では産業構造も変わる/どんな医療を目指すのか/想定が甘かった原発の安全性/国中の力を結集する時だ/専門家に社会的責任が欠如している/「安全」に社会的な合意が必要だ/“わかっちゃいるけどやめられない”指導者/外科医が手術を受けるとどうなるか/超高齢社会の設計図が必要だ/行き着くところは地域づくり/国の未来図はだれが描くのか?/時に言葉は国をも壊す
●2012年
知性、技術、良心をどう使うか/在宅医療元年にあたって/ズレているのは選んだ人か選ばれた人か/高齢者医療のゆくえは?/便利さの代償で失われるもの/医師不足問題の本質とは何か/高齢者の熱中症対策こそ必要である/どう生き、どう死ぬか/「国難」をどう乗り切るのか/「高齢社会対策大綱」を読んで思うこと/やるべきは自宅で死ねる環境づくり/向かうべき道を決断する時である
●2013年
どんな大人を目指すのか/高齢問題は避けて通れない/医療提供のあり方を根本から変えなければ/高齢者は社会の財産である/高齢者にふさわしい医療とは?/誰のための保険医療なのか?/適切な医療を適切な場で受けられるために/社会保障制度改革国民会議を終えて/地域包括ケアと街づくり/報告書を否定するなら根拠を示せ/医療とは不確実なものである/認知症は社会全体で支援が必要だ
V 超高齢社会―我々はどこに向かうのか
はじめに/百三十年の歴史をたどって/産業革命から科学と技術の時代へ
/二十世紀の成果、科学と技術の時代/科学至上主義の功罪/成長の産物
超高齢社会/どこに向かうのか/おわりに
おわりに |
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