|
|
|
|
■内容説明
坪内逍遙から堀田あけみまで、東海地方ゆかりの作家や、この地方を舞台にした小説作品を俎上にのせ、そこに生成した文学空間を読み解く。日本文学・文化研究の次代=時代を切り開くべく編まれた論集。
|
■目次
まえがき 二瓶浩明
地域の文化資源としての文学者――岐阜県美濃加茂市・坪内逍遙大賞を起点に 佐光美穂
愛知の文学者たち――終戦以前 助川徳是
「芸術」と国家への理路――佐佐木信綱とその和歌観の変遷 松澤俊二
【column】探索・藍外堂主人奥村金次郎 宮崎真素美
『読売新聞』紙上の小栗風葉「青春」――読者の投稿と紙上での位置 牧 義之
新聞小説の境界――西遠地方/一九〇〇年代 諸岡知徳
成るべく鉄道と筋かひにあるいて見よう
――田山花袋『日本一周』と柳田國男の「自由なる旅」 永井聖剛
【column】泉鏡花「歌行燈」の時空間―― 明治四〇年代の能楽界状況を踏まえて 山口比砂
蒲郡の物語――菊池寛「火華」と文芸講演会 瀬崎圭二
兄の自殺と生家の崩壊――「人生劇場」の原点 都築久義
「篝火」の中の川端康成――「門がなかつた」の〈孤立〉 細谷 博
【column】佐々木味津三の文体――初期小説を中心に 服部宏昭
【column】横光利一と伊賀、宇佐、鶴岡、そして伊勢神宮、芭蕉 二瓶浩明
丸山薫の詩法と鉄道体験
渡辺章夫
青年都市の青年詩人たち――春山行夫と名古屋のモダニズム詩誌をめぐって 馬場伸彦
〈未完〉のモダン都市・名古屋
――『新愛知』におけるプロレタリア文学評論とモダニズム 竹内瑞穂
【column】柳生新陰流と尾張名古屋 加藤孝男
太宰治の「老ハイデルベルヒ」の地、三島――「三島の思想」についての一考察 塚 雅
愛の賞味期限は切れたか――河原晉也「悲しきカフェ」を読む 山田健一朗
【column】小谷剛「確証」の世界――第二十一回芥川賞選評を手がかりとして 稲垣広和
電話する小島信夫――電子メディア論としての『別れる理由』 広瀬正浩
愛知万博と非‐合意の表象空間――『サツキとメイの家』と押井守「めざめの方舟」 水川敬章
【column】堀田あけみ「1980アイコ十六歳」の周辺 鶴田武志
【column】その空の【白鯨】――〈東海〉とライトノベルの想像力 酒井 敏
〈地域学〉としての〈郷土文学〉論
――森田草平『煤煙』と江夏美好『下々の女』の〈故郷〉 林 正子
あとがき 酒井 敏
執筆者紹介
作品・書名索引
人名索引 |
|
|