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■内容説明
古代から現代まで、人々のくらしの中で絶えることなくつくられてきた焼き物。豊かで奥深く、幅広い〈焼き物世界〉に地理学の視点からアプローチする。
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■目次
序文
第1章 焼き物世界への地理学からのアプローチ
第1節 人の暮らしとともに発展してきた焼き物
第2節 地理学の視点から考える焼き物世界の多様性
第3節 焼き物世界の解明に有効な地理学の主要概念
【コラム1】 地域,一般,どちらの立場に立つか
第2章 焼き物の原料粘土・陶石の地理的分布
第1節 焼き物の原料粘土の種類と陶器・磁器の生産
第2節 磁器の生産をめぐる世界の歴史と磁器の鉱物組成
第3節 風化・堆積,残留,熱水変質で生まれた粘土・陶石
【コラム2】 景色,景観は地理学研究の入口
第3章 焼き物が生まれる窯の歴史的発展過程
第1節 焔が上昇する野焼き,筒窯,ボトルオーブン窯
第2節 中国・朝鮮における窯の歴史的発展
第3節 日本における窯の形態・構造の歴史的発展
【コラム3】 焼き物が生まれる窯を雨風からどう守るか
第4章 瀬戸・美濃における焼き物生産の展開
第1節 焼き物づくりに関わった陶工の移住と開窯
第2節 美濃における焼き物の生産条件と製品の推移
第3節 尾張藩による焼き物の生産・流通管理
第4節 舟運,海運,街道による美濃焼の輸送
【コラム4】 御用品という焼き物のブランディング
第5章 肥前における焼き物生産の歴史と藩の統制
第1節 朝鮮人陶工の開窯と佐賀藩の磁器生産管理
第2節 有田焼の国内出荷と流通経路の変化
第3節 肥前における有田,波佐見,唐津の関係
【コラム5】 一品物の焼き物をつくる熟練技能者たち
第6章 中国・朝鮮・東南アジアにおける窯業生産
第1節 中国・景徳鎮の窯業生産・組織体制
第2節 朝鮮半島における窯業生産の歴史
第3節 東南アジアにおける窯業生産の歴史
【コラム6】 過酷な焼き物づくりの現場
第7章 ヨーロッパにおける窯業生産の歴史
第1節 ドイツにおけるマイセンなどの窯業地
第2節 フランスにおけるリモージュなどの窯業地
第3節 イギリス・スタッフォードシャーの窯業
第4節 スウェーデンとハンガリーの窯業地
【コラム7】 陶磁器印刷焼付法・デカールの開発をめぐって
第8章 焼き物・陶磁器の海外輸出と国内流通
第1節 中国製陶磁器の輸出の歴史
第2節 近世・近代の日本から輸出された陶磁器
第3節 近世日本における焼き物の国内流通
【コラム8】稲藁で焼き物を包んで輸送する文化
第9章 焼き物を包み込む文化とその広がり
第1節 多様な文化の中で生まれる焼き物
第2節 焼き物文化の移動・交流・継承
第3節 日本的風土の中で焼き物文化を考える
【コラム9】生活や暮らしの文化と深く結びつく焼き物
第10章 焼き物の社会性と販売促進の取り組み
第1節 社会における焼き物の位置
第2節 焼き物まつりの成り立ちの背景
第3節 焼き物産地における卸売業の変化
第4節 知名度向上とデザイン力の育成
【コラム10】陶祖まつり,窯焚きに見る感謝と祈り
第11章 焼き物をめぐる内なる空間と都市空間
第1節 焼き物をめぐる多様な空間
第2節 常滑焼の歴史を生かした都市空間
第3節 歴史を背負う瀬戸焼の都市空間
第4節 量産化を進めた美濃焼の都市空間
【コラム11】時空を超えて積み重ねられてゆく焼き物づくり
第12章 廃棄陶磁器の再資源化とリサイクル食器
第1節 廃棄陶磁器の再資源化プロジェクト
第2節 リサイクル食器の生産・流通体制
第3節 資源循環型生産システムの課題と展望
【コラム12】焼き物の金継ぎに学ぶ資源の持続的利用
引用文献一覧
図表一覧
事項索引
地名索引 |
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