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■内容説明
風光明媚な観光地、その成り立ちとあゆみが見えてくる。「信仰」「要害」「温泉」「街道」などを切り口に、伊豆・箱根の奥深い歴史と文化、多様な景観を読み解く――新たな発見がいっぱい!
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■目次
はじめに 大和田公一
伊豆・箱根地域略図
伊豆編 プロローグ 池谷初恵
【View1】
伊豆半島を俯瞰する 池谷初恵
変化に富んだ地形
………「伊豆名所図絵」が描き出した半島の姿
情報豊かな国絵図
………地形や距離情報が詳細に描かれた「伊豆国全図」
【View2】
信仰の地 池谷初恵/奥村徹也
鎌倉武士信仰の社
………伊豆山神社と三嶋大社の賑わい
伊豆山権現の繁栄
………かつて温泉は信仰の対象だった
水の街に鎮座する三嶋大社
………古地図と地形で読むかつての湧水と用水の名残
【View3】
要害の地 望月保宏/池谷初恵
山中城の攻防
………絵図から読み解く激戦の模様
韮山城の攻防
………韮山古城の景観を読み解く
【View4】
街道のにぎわいと東海道 平林研治/辻 真人
街道が交差する「四つ辻」のまち、三島宿
………「三島宿風俗絵屏風」を読む
富士山からの湧き水が街をうるおす水の都、三島
………「三島宿街道絵図」を読む
「東海道分間延絵図」にみる箱根道
………描かれた街道の風景を読み解く
「東街便覧図略」にみる山中と富士見平
………街道に敷かれた石畳はなぜ?
【View5】
温泉地としての伊豆 松田法子/松田睦彦
中世から続く温泉 熱海
………絵図で読み解く温泉地の変貌
文学者に愛された天城湯ヶ島温泉
………文学者たちはここで何を思ったか
【View6】
海に開かれた伊豆 高橋廣明/木村 聡
大江戸湾の出入り口としての下田
………幕末の激動期の湊をとらえた絵図
大型魚が群れをなしてやってきた
………内浦長浜のマグロ建切網漁図
箱根編 プロローグ 大和田公一
【Face1】
信仰の山 箱根 柘植英満
神々の住まう山
………信仰の山はこうしてできた
描かれた箱根権現
………中世箱根神社の姿がわかる
箱根権現と小田原藩の境界論争
………近世の箱根の姿
【Face2】
要害の山 箱根 大和田公一
湯坂道から箱根八里へ
………江戸時代に変わった箱根越えルート
分岐点、湯本三枚橋の変遷
………昔は本当に三本の橋があった
「間の村」の生活を読む
………正式な宿ではなかった東海道沿道諸村の暮らしと役割
甘酒小屋と施行所(接待茶屋)のいまむかし
………難所を行き来する人馬へ一服の憩いを提供
昼猶暗き杉の並木〜
………街道の並木の知られざる役割
箱根宿と関所の風景
………かつての関所はどんなところだったのか
【Face3】
温泉の山 箱根 煖エ秀和
中世の箱根温泉から箱根七湯へ
………献上湯・大名湯治・庶民の旅
絵図から読み解く湯治場の風景
………湯治場の変遷とその周辺の世界
箱根七湯のガイドマップ
………江戸時代の案内絵図を読み解く
「伊能図」に描かれた箱根
………初の近代的な測量図の正確さ
【Face4】
観光の山 箱根 鈴木康弘
吉田初三郎「箱根名所図絵」
………「大正の広重」が描いた箱根
道路開削と温泉場の台頭
………大動脈の完成が温泉場発展の道筋をつけた
箱根七湯から十二湯へ
………新たな温泉場開発と実業界
避暑地箱根の発見
………外国人たちに人気の避暑地に
開けゆく別荘地として
………昭和期にほぼ全山的に開発された
充実する交通路
………交通会社の路線図を読む
【Another face5】
箱根山中の村々 丸子英人
仙石原村と宮城野村
………「箱根町」の原形をさぐる
参考文献 |
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