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■内容説明
360年余の伝統を誇る大垣まつり。まちの人々の継承のうえに成り立っているこの民俗芸能は、毎年5月に開催され、多くの人で賑わう。このお祭りの歴史と文化を総合的に紹介するハンディな1冊。
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■目次
序 西岡陽子
第1章 大垣まつりは大垣八幡神社の祭り
1 大垣の中心市街地は昔、大井庄と呼び、東大寺の荘園であった
2 八幡宮は東大寺の鎮守の宮
3 手向山八幡宮を大井庄藤江村字皀莢森に勧請
4 皀莢森の八幡宮を宮村に遷座
5 大垣八幡神社の祭礼日
第2章 大垣まつりの車山の起源と発展の歴史
1 大垣まつりに初めて車山が登場した車渡り物の時代
(大垣まつりの揺籃期)
2 藩主氏西公、三輌車山を八幡神社に奉納
(大垣まつりの成長期)
3 藩主氏長公(1723〜34)・氏英公(1735〜67)
(大垣まつりの停滞期)
4 藩主氏教公(1768〜1806)・氏庸公(1806〜40)
(大垣まつりの充実期)
5 長期にわたり度重なる災害と大飢饉の時代(1841〜67)
(大垣まつりの氷河期)
6 明治維新による祭りの変革
7 濃尾大震災による車山の焼失と再建
8 太平洋戦争の戦災による車山の焼失と再建
@昭和の再建と時代背景
A第1次平成の再建と時代背景
B第2次平成の再建と時代背景
第3章 大垣の車山のルーツ―
1 名古屋型と長浜流
2 大垣の本車山は名古屋型、三輌車山は生粋の大垣っ子
第4章 大垣まつりの出車山行事
1 出車山の準備
@祭りの準備は「初寄り」から始まる
A町内の役務係と稽古日程の決定
B稽古(稽古始め、中稽古、稽古納め)
C道路検分
D車山飾り
2 出車山から後宴まで
@出車山
A試楽式の出車山
B本楽式の奉芸と巡行
C夜宮
D帰り車山
E車山下ろし
F後宴と女の祭り
3 車山の字のはなし
第5章 祭車山の見どころ・見せどころ
1 三輌車山
@三輌車山の役割
A担務員の衣装
神楽車山(本町・新町・中町)
大黒車山(魚屋町・竹島町・俵町)
恵比須車山(船町・伝馬町・岐阜町・宮町)
2 本車山
@大垣まつりの車山は13輌の中9輌がからくり車山である
A藩政時代、能のからくり車山は能の上演形式である「五番立て」で奉芸した
B大垣まつりの車山と謡曲
C本車山の担務員や手古の衣装
相生車山(本町)
布袋車山(中町)
菅原車山(新町)
鯰車山(魚屋町)
榊車山(竹島町)
浦嶋車山(俵町)
玉の井車山(船町)
松竹車山(伝馬町)
愛宕車山(岐阜町)
猩々車山(宮町)
第6章 車山の再建で知る先人の知恵
1 車山は郷土の芸術家によって支えられてきた
2 車山は解体や組み立てが簡単にできるのがよい
3 車山は軽くて、ゆらゆらと優雅に揺れるのがよい
4 内輪の大垣・外輪の名古屋
5 大垣の車山は拝礼ができる
第7章 明治38年作版木の考証
1 版木によって再確認されたこと・新たにわかったこと
2 版木の価値
第8章 相生車山第3期再建事業(漆塗り・錺金具の取り付け)
1 漆塗装の技
2 変わり塗りの技
3 蒔絵
4 錺金具制作の技
5 勾欄の彫金
6 第3期再建事業の記録
おわりに
大垣祭記録調査事始 中井正幸
【年表】大垣まつりのルーツを知ろう
車山の部分の名称(正面、側面) |
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