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■内容説明
次々に這い出た大人たちに続いてカンタさんは見た。すっかり薄暮に包まれたなか、古代桜の背後の山林に、巨大な構造物が引っかかるようにかしいでいて、それがメラメラと嘲るような炎を吐きながら燃えているのを。……カンタさんは、思わず膝が震えるほどの畏怖と、そして少しばかりの憧憬を混じえてつぶやいていた。「B29だ!」。古代桜は、そのすべてを見ていた……。敗戦時、国民学校1年生だった86歳の作者が初めて世に問う、ちょっとミステリアスなお話。
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■目次
カンタさんの古代桜とB29
路面電車の走る街で |
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