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黒鍬さんがゆく
生成の技術論

著者: 広瀬伸

本体価格: \2,000(税別)
サイズ: A5判上製 270頁
ISBN: 4-8331-0582-8
発行年月: 2019年5月刊

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■内容説明

黒鍬とは誰なのか。その源流を「クワ」という道具に発し、戦国・江戸の世で農作業、生産基盤、景観、地場産業などで水土にかかわってきた彼ら。謎めいた者たちの姿を水土文化研究家が追う。
 

■目次

はじめに

序 謎めいた者たち
一.エンターテインメントの世界
二.辞書を引く
 言葉の海で/分光する正体
三.巨人の揺らぎ
 塚穴の漂泊者/武蔵野の昔/行くとして可ならざるなき……
四.四つの系譜

第一話 戦国を駆けめぐる ――「お役目」としての黒鍬 その一
一.始祖を求めて
 司馬遼太郎の「黒鍬者」/揺らぐ、司馬もまた
二.戦の世に
 軍団の中で/もう一つの戦い/黒鍬はどこで何を?
三.城攻め 虚々実々
 『影武者』に/攻めるも守るも/手わざのゆくえ

第二話 平凡に過ぎ行く日々 ―― 「お役目」としての黒鍬 その二
一.残照と幻
 一枚の絵図から/翳りゆく光/もう一つの幻
二.小役人の実像
 幕臣として/お勤めの実像/目付配下の日常/命により何者になりとも……/黒鍬頭の系譜
三.衣食足りず礼節も知らず
 身すぎ世すぎのありさま/武士のたつき/土地活用という道/「御中間黒鍬程悪者ハ無之」

【column】官民分担と「官」の変質/黒鍬組屋敷の場所と記憶

第三話 石と河原の者 ―― 〈石の達人〉としての黒鍬 その一
一.石を扱うこと
 石と伝説/石工稼業の時間と空間
二.源泉を訪ねる:その一 河原者
 河原者からブランド「穴太」へ/安土城は語る/石の声を聴く―在地の技術/石から水へ、山へ/江戸の地下の造形/名は残る? 残らない?/無名の碑

【column】技術の社会学/技術の継承

第四話 山の者、そして花咲く百の姓 ―― 〈石の達人〉としての黒鍬 その二
三.源泉を訪ねる:その二 山の者
 海の石工/山と海で公害を防ぐ/山に生きる者/ゲザイなる者/鉱山が拓く新田/ここはどこ?/山から水を抜く/「日本のカナート」
四.源泉を訪ねる:その三 百の姓を持つ者
 百の技、百の生/棚田を造る/獣に備える万里の長城/“宝達”する人々

【column】新田開発と開発請負人

第五話 西のオワリ ―― 「タビ」としての黒鍬 その一
 一つの事件/オワリという者たち/〈土〉の技 ―ため池/オワリの切れ技/達人の極意/〈土〉の技 ―畝まし/寒空に唄が流れる/米朝噺「狸の化寺」/海の達人

【column】クラスターをなす“ものづくり”

第六話 サトとタビ ―― 「タビ」としての黒鍬 その二
 里を歩く/里人の岐路/農家の経営戦略/タビとは何か/黒鍬の広がり/“はばた”という同類/尾張黒鍬の近代/もう一つのタビ

【column】大地の鎮め/「熱き心」の夢

第七話 彼と鍬とは唯一体 ―― 「モノ」としての黒鍬
 鍬の時代/『土』― 貧しい小作の立派な鍬/黒い大きな鍬の仲間たち/モノと人とのクロスオーヴァー/黒鍬を支える― 村の鍛冶屋/タビの仕事/流通と鋳物師/武器としての黒鍬

【column】見え隠れする影

終章 我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか
 黒鍬の原像?/鍬を考古学する/見え隠れする影 ―江戸とその周辺/見え隠れする影―中部日本/黒鍬の昨今/タビをめぐって/百姓と技術者/「黒鍬」になるということ

参考文献

コラム参考文献

あとがき
 
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