短歌ヴァーサス 風媒社
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忍冬(ハネーサックル)

著者: 杉森多佳子

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2007年2月刊

「少年が白球を追う空の果て 圏外という表示が点る」「雪原に眠りつつ果て雪原にまた生まれくる雷鳥のように」……「心の奥深いところに言葉が届いている。リアリティーは、磨かれた修辞が保証するものであることを改めて思う」(加藤治郎「解説」より)。第一歌集。
Too Young To Die 松野志保歌集

著者: 松野志保

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2007年1月刊

ひび割れた鏡に映る世界その欠片ひとつひとつを雨が打つ
濡れそぼつシャツ夕立はぼくたちのかたちをあらわにして通り過ぎ
――傷つき、そして失われゆく世界に歌う新たなる浪漫の息吹。果てなき憧憬が結晶する335首を収録。
きつね日和

著者: 春畑茜

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2006年4月刊

「雨の日の母子の遊びさびしくてわが描く花を子は塗りつぶす」「何処もみな遠いところに思はれて日なたへ陰へこの手をひけり」。古典的な表現が現代に生きる軽みを支えて、いかにも冴える(小池光/歌人)。第2歌集。
栞:小島ゆかり、小林久美子、吉川宏志
紙ピアノ

著者: 伊津野重美 写真・岡田敦

本体価格: \2,200(税別)
発行年月: 2006年1月刊

「辛い時苦しい場所にいる悲しい人に、この本や私の声が届いてくれることを――」夜空に降る星のように明滅する悲しみと安らぎ。新鋭写真家とのコラボレーションによる、新しい地平を拓く第一歌集。
月に吠える ふり

著者: 夏瀬佐知子

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2005年12月刊

「連携の絶妙期もあったから長すぎる夜は月に吠える ふり」
たっぷりと水をたたえた海や湖そのものでなく、その周辺や泡沫のような水分に詩を見ること……そんな微細な世界にこそ彼女にしかつかめない「詩」がある(田中槐/歌人)。第一歌集。
栞:田中槐、斉藤斎藤、石井辰彦
「川柳句集」アルバトロス

著者: 丸山進

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2005年9月刊

「中年のお知らせですと葉書くる」「生きていればティッシュを呉れる人がいる」
丸山作品の底流にあるのは、なけなしの勇気と、はかりしれない純情なのである(なかはられいこ/川柳作家)。第一句集。
栞:石部明、なかはられいこ、荻原裕幸
イチゴフェア

著者: 伴風花 著

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2004年5月刊

「歯みがきをしている背中だきしめるあかるい春の充電として」
伴風花の短歌は、とにかくみずみずしい。疲れて、ぱさぱさになってしまった心に、液体のようにじんわりとしみこんでくる(東直子/歌人)。新鋭歌人の第一歌集。
栞:東直子、高原英理、荻原裕幸
そこにある光と傷と忘れもの

著者: 千葉聡 著

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2003年12月刊

「キス未遂 僕らは貨車に乗り込んで真夏が軋みだすのを聴いた」
「大切な言葉を削った代償に引き伸ばされる放課後の空」
「雪よりも白い空から空よりも明るい雪が降る 朝が来る」
気鋭の若手歌人・千葉聡待望の第2歌集。
砂の降る教室

著者: 石川美南 著

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2003年11月刊

「はつなつの芝生のうへに右利きの恋人ばかりゐるつまらなさ」
「山手線二駅を共に帰るためサボテンに水をやりながら待つ」
「野あざみのごとく額をかがやかせ泣き叫びたる十歳の夏」
自在な文体でのびやかな歌世界を創出する新鋭歌人・待望の第一歌集。
栞:水原紫苑、岡井隆
フラジャイル

著者: 佐藤りえ 著

本体価格: \1,700(税別)
発行年月: 2003年11月刊

「この夜がこの世の中にあることをわたしに知らせるケトルが鳴るよ」
「青空の天辺にある美しい南京錠の鍵をください」
新鮮で類い希な言語感覚が輝く、新鋭の第一歌集。
栞:香川ヒサ、東直子、藤原龍一郎

『フラジャイル』批評会(2004年4月 池袋・東京芸術劇場)