短歌ヴァーサス 風媒社
カレンダー 執筆者 リンク 各号の紹介 歌集案内

★短歌ヴァーサスは、11号で休刊になりました★
2004.8.2〜2006.6.30の期間(一時期、休載期間あり)、執筆されたバックナンバーをご紹介します

 
← 2006.5.22
2006.5.23
 
2006.5.24 →


斉藤倫

 
2005.2.27(ひらばやしさんのブログ日記から)

 六本木ヒルズのヴァージンシネマで『東京タワー』を観る。
 ポップコーンの匂いで気持ち悪くなって途中で出た。本当は、あまりにつまらなかったのと、バンクが異様にキツい一番前の席で男の裸を見すぎたせいだと思う。

2005.3.4
 スパイラルホールで、大竹しのぶと松尾スズキの『蛇よ!』を観た。
 第一話で、田舎のラブホテルにコウモリが入ってくるところで爆笑。大竹しのぶを使って何をやってもいいといわれたら演出家として本望だろう。

2005.4.7
 ニーチェをまた少し読む。
 永劫回帰のことをもっと知りたい。
「最大の人間でさえも人間は小さく、その最小の人間さえも、永遠に回帰する。それが恐怖であり、戦慄と嘔吐をもたらす」とニーチェは書いている。
 それでも喜ばしいものだというのだ……。
 回帰するものはすべていいものだと受け入れれば世界はよくなるといっているだけの気がして苦しい。
 そんな精神論をニーチェが唱えるだろうか。
 いまぼくにとって、世界は悪いものだけが回帰しているように思える。

2005.5.14
 今日も一日誰とも口をきかなかった。
 レンタルしてきた『誰も知らない』のDVDを観た。
 自由に外出して、いろんな物を見たり、食べたり、買ったりしているけど、自分はこの巣鴨の子供たちと変わらないという気がしている。どこかに閉じ込められているのだと感じる。

2005.5.23
 明日から戦場へ行くことにした。
 ブログ上は、である。
 そこから戦場の毎日を書く。
 ほんとうに戦地からのリポートだと思ってもらってもいい。
 ぼくが生きているこの世界は、たぶん戦場なのだ。
 ふつうの日記で、ほんとうに起こった出来事を書くより、リアリティをもって何かを書けるような気がするから。
 

← 2006.5.22
2006.5.23
 
2006.5.24 →